構想段階からどんな背景にするのか決まってるので、それにあわせて下塗りをします。
単純な青のグラデーションです。それだけ。ここでレイヤー構成を確認しておくと、キャラの線画のレイヤーと、背景レイヤーの2枚です。飛行機の線画は背景のほうにあります。グラデーションをかけるとき、描画モードを乗算にするか、飛行機の線画をいったん別レイヤーに退避して乗算で重ねてレイヤーの結合をするかします。
ここまでがPhotoshopでの作業。この先はPainterに移ります。PainterはとりあえずPSDファイル(Photoshop形式ファイル)を読み書きできるので、両ソフト間のデータの受け渡しにはPSDファイルを使います。
Painterでの作業は、レイヤーを追加せず、基本的に背景に描き込みます。
私が主に使ってるブラシは「ペン→べた塗り」を筆圧で太さが変わるようにしたものと、「カスタマイズした筆」です。
この筆(以後「カスタム筆」と呼ぶことにします)のパラメータはこんな感じ。元の色と筆の色と適当にまざって色ができるし、筆圧をかければ筆の色の方が強くなる、といった筆です。
この筆、雑誌のCG講座(PureGirl 1998年5月号/GSFBさん。現在のサイトはGAIALOT、でいいのかな…)に載ってたのをほぼそのまま使ってます。筆だけでなくて塗り方なんかも影響を受けてますね。
Painter7では大幅に筆が変わってます。 カスタマイズした筆をインポートすることも可能ですが、描画エンジンが全く別物になっているので、筆も新しくカスタマイズし直す方がよいと思います。
ということで新しく作った筆のパラメータです。以前のものと結構描き味とか違うのですが、しょうがないと半分あきらめてます。
雲なんててきとーでいいんですが、雲海なんて見た記憶がないし、参考になるものをwebで探しました。いくつか雲海の写真が見つかりましたが、よかったのは全日空のサイトにある壁紙。こういうところの写真はさすがにプロの物を使ってるのでしょう。
資料が手に入ったところで、それを参考にしながら塗っていきます。キャラの部分にはみだしてますが、まだ塗ってない部分はいくらはみだしてもかまわないのです。がしがし塗るべし。
雲は決まった形がない物なので、資料写真を見ながら描くよりも、雰囲気だけつかんでてきとーに描いた方が、それらしく描けました。
雲の完成です。空はグラデーションのままです。飛行機には水彩で青みがかかった灰色を乗せています。
テクスチャをベーシックペーパーにして、水彩筆で色を置き、カスタム筆などで整えていきます。線画のところで書いたように、シャーペンの線をなるべく残さないよう塗りつぶしていきます。この図は作画時のサイズと同じです。
実は、雲を塗った時点で、光源の方向が左上からと決まってしまったので、それを考えながらハイライトとシャドウを入れます。
飛行機雲を描き足して背景の完成です。